防犯対策の家づくり|空き巣に狙われやすい家と一軒家のセキュリティを最強にする方法を解説

「防犯対策の家に住みたい」とお考えの方へ。
一戸建て住宅は、出入り口が多く外部から侵入されやすいため、空き巣や強盗などの被害件数が多い住宅形態といわれています。
ご家族の安心を守るには、玄関や窓だけでなく、外構・間取り・日常の行動まで含めた総合的な防犯対策が欠かせません。
本記事では、栃木市や周辺エリアで多くのリノベーションを手がけてきた『とちぎリフォーム』が、一戸建ての防犯対策について効果的な方法やおすすめの防犯グッズをわかりやすく解説します。
ご自宅の防犯性を高めたい方や、これからリノベーションを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
栃木市や近隣で防犯リノベーションをご希望の方は、『とちぎリフォーム』へお気軽にご相談ください。
住宅の構造や生活スタイルに合わせ、最適な防犯プランをご提案いたします。
Contents
一戸建ては防犯対策の家づくりが欠かせない理由

一戸建て住宅は、集合住宅と比べて周囲の目が届きにくく、侵入されやすい構造であることから、犯罪者に狙われやすいです。
ここでは、実際の被害状況と侵入経路の傾向をもとに、一戸建てで防犯対策が重要な理由を具体的に解説します。
- 一戸建ては侵入窃盗・強盗の被害が多いから
- 一戸建ては空き巣等の侵入経路が多いから
- クマ被害への対策も重要だから
一戸建ては侵入窃盗・強盗の被害が多いから
侵入窃盗や侵入強盗の被害は、マンションよりも一戸建て住宅で多く発生しています。
警察庁の統計によると、令和6年には侵入窃盗の29%、侵入強盗の20.7%が一戸建てで発生しており、住宅のなかでもとくに被害が集中していることがわかります。
| 侵入窃盗の発生場所 | 発生率 |
|---|---|
| 一戸建住宅 | 29.0% |
| 一般事務所 | 9.9% |
| 生活環境営業 | 7.0% |
| 商店 | 5.9% |
〈参照〉警察庁|住まいる防犯110番「侵入窃盗データ」を加工して作成
| 侵入強盗の発生場所 | 発生率 |
|---|---|
| 商店 | 47.9% |
| 一戸建住宅 | 20.7% |
| 生活環境営業 | 10.4% |
| 共同住宅(4階以上) | 9.8% |
〈参照〉警察庁|住まいる防犯110番「侵入強盗データ」を加工して作成
一戸建ては出入り口や窓が地上に複数あり、塀や庭によって外部の視線が遮られやすい構造のため、侵入が容易です。
こうした物理的特徴から、空き巣や強盗に狙われやすい傾向にあります。
一戸建ては空き巣等の侵入経路が多いから
警察庁の統計によると、一戸建て住宅で最も多い侵入経路は窓で、全体の約5割を占めています。
次いで多いのは玄関や勝手口などの出入口で、約2割にのぼります。
| 侵入窃盗の侵入口 | 割合 |
|---|---|
| 窓 | 52.9% |
| 表出入り口 | 22.0% |
| その他の出入り口 | 15.1% |
〈参照〉警察庁|住まいる防犯110番「侵入窃盗の侵入口」を加工して作成
これらの結果から、侵入を防ぐためには窓と玄関の防犯対策を重点的に行うことが不可欠です。
また、侵入手口を見ると、約半数が無締りによるものであり、続いてガラス破りが3割強を占めています。
さらに、ドア錠破りなどの手口も確認されており、単純な施錠対策だけでは不十分なケースもあります。
| 侵入窃盗の手口 | 割合 |
|---|---|
| 無締り | 47.6% |
| ガラス破り | 35.7% |
| ドア錠破り | 2.6% |
〈参照〉警察庁|住まいる防犯110番「侵入窃盗の侵入手口」を加工して作成
上記結果から、被害の多くは「ちょっとした油断」から発生しているため、戸締りの徹底や窓や玄関の防犯性を高めることが重要です。
クマ被害への対策も重要だから
一戸建ての防犯対策は、不審者の侵入防止だけでなく、クマによる被害を防ぐうえでも効果があります。
実際、栃木県では令和7年6月と7月に那須塩原市で高齢者がクマに襲われる人身事故が発生しました。
他県でも、住宅敷地内への侵入事例が報告されており、山間部やその周辺にお住まいの方にとっては対策が急務です。
クマは姿を隠せる茂みや、果樹など食べ物が豊富な場所に引き寄せられる傾向があります。
そのため、庭木の手入れがされていない住宅や、柵がなく侵入されやすい環境の家はクマが近づくリスクが高まるのです。
庭木を整えて見通しをよくし、侵入しにくい環境を整えることは、防犯だけでなくクマ被害の予防にもつながります。
空き巣に狙われやすい家の特徴

空き巣は、事前に周囲の環境や家の状態を観察して、侵入しやすいかを判断しています。
ここでは、空き巣に狙われやすい家の共通点を紹介します。
- 人通りが少ない立地
- 死角が多い
- 留守と判断しやすい
- 防犯対策がない
- 庭や住宅回りが汚い
- 近所づきあいをしない
人通りが少ない立地
人通りが少ない立地に建つ家は、空き巣に狙われやすいです。
通行量の少ない住宅街の奥まった位置や、夜になると街灯が少なく暗くなるエリアは、侵入しても気づかれにくいため格好の標的です。
とくに隣家との距離がある場合や、通学路・商店街などから離れた静かな環境ほどリスクが高まります。
死角が多い
死角が多く住宅の外から内部が見えにくい環境は、プライバシーを守りやすい一方、空き巣にとっても好都合です。
高い塀や密集した植木、生け垣などがあると、侵入しても周囲から気づかれにくく、犯行を落ち着いて行える空間が生まれてしまいます。
とくに玄関や掃き出し窓の周辺に死角が多い家は、空き巣が安全に犯行を行える環境となります。
留守と判断しやすい
下記のような留守と判断しやすい状態になっている家も、空き巣から狙われやすいです。
- 新聞や郵便物が溜まっている
- 夜になっても照明がつかない
- 洗濯物が何日も干しっぱなし
共働き世帯や旅行などで長期不在となる場合は、あえて照明をつけていくなどの工夫が必要です。
防犯対策がない
防犯カメラやセンサーライトといった防犯対策のない住宅は、空き巣から見つかるリスクが低いと判断されやすいです。
また、古い鍵や単独ロックの玄関ドアなど、侵入に時間のかからない構造も危険です。
とくに築30年以上が経過している家は、鍵の構造なども古いケースが多く、防犯対策が不十分な可能性があります。
さらに耐震性にも不安が残るため、リノベーションなどを通じて防犯・安全の両面を強化することがおすすめです。
なお、築30年以上のリフォーム事例は、以下でご紹介しています。
〈関連ページ〉築30年・40年・50年の一戸建てリフォーム|1000万円でできること、ビフォーアフター事例など解説
庭や住宅回りが汚い
庭や住宅の周囲が手入れされていない家は、住人の管理が行き届いていないと見なされやすく、空き巣に狙われるリスクが高まります。
雑草が伸び放題だったり、落ち葉やゴミが溜まっていたりすると、日常的に人の出入りが少ない家だと判断されてしまうためです。
また、物が散乱した庭は、侵入時に身を隠したり、足場として利用されたりする危険もあります。
近所づきあいをしない
近隣との関係が希薄な家は、不審者が出入りしても気づかれにくく、空き巣に狙われやすくなります。
周囲の住民に顔や家族構成などを知られていないと、たとえ侵入を目撃されても「住人かもしれない」と見過ごされてしまう可能性があるためです。
挨拶を交わさない、会話をしないといった関係性の薄さは、空き巣に対して地域の目が届かない家という印象を与えます。
一軒家のセキュリティを最強にするうえで重要なこと

自宅のセキュリティを高めるには、空き巣などに侵入されにくく、気づかれやすい仕組みをつくることが大切です。
ここでは、一戸建てで最強のセキュリティをめざすうえで重要な考え方を解説します。
- 複数の対策を同時に行う
- 空き巣が嫌がる4原則を整える
複数の対策を同時に行う
一戸建てのセキュリティを最強にするうえでは、複数の防犯対策を同時に講じることが欠かせません。
防犯の基本には「犯罪機会論」という考え方があり、犯罪を起こしにくくするためには環境そのものを整えることが重要とされています。
なかでも、一戸建て住宅の防犯では、以下3つの観点を意識することが効果的です。
- 抵抗性:侵入されにくくする
- 領域性:侵入しづらい空間を作る
- 監視性:見られていると感じさせる
抵抗性を高める設備、敷地を守る境界づくり、そして人の目を意識させる仕組みをバランスよく取り入れることで、家全体の防犯力が高まります。
空き巣が嫌がる4原則を整える
空き巣の侵入を防ぐには、空き巣が嫌がる4原則を整えることが大切です。
具体的には、以下4つの要素を取り入れて防犯対策を進める必要があります。
- 音:防犯アラームなど侵入を音で知らせる
- 光:センサーライトや外灯など、暗がりをなくす工夫
- 時間:補助錠や防犯ガラスなどで侵入を手間取らせる
- 人の目:防犯カメラや見通しの良い環境などで見られていると感じさせる
これら4つの原則は、単体でも一定の効果がありますが、複数を組み合わせることで防犯効果が何倍にも高まります。
どの設備を導入する際も、この4原則を意識しておくことが、実効性の高い防犯対策を行ううえで重要です。
【一戸建てにおすすめ】玄関ドアの防犯対策・防犯グッズ

ここでは侵入させにくい玄関を作るための防犯対策や、おすすめの防犯グッズを紹介します
- ガードプレートを付ける
- 脱着サムターンに変更する
- ディンプルキーまたはスマートキーに付け替える
- ワンドアツーロックを徹底する
- 玄関ドアそのものを防犯性の高い材質にする
ガードプレートを付ける
ガードプレートは玄関ドアの錠周りに取り付ける金属製の補強板で、ドアと枠の隙間からバールなどを差し入れてこじ開ける行為を防ぐ役割があります。
ドア自体の物理的な抵抗力を高め、短時間での破壊を難しくする有効な対策です。
市販されているものを使って後付けが可能で、費用を押さえて防犯対策できます。
ただし、効果を最大化するには既存の錠やドア枠との相性確認と確実な取り付けが重要です。
DIYで取り付けることもできますが、不安な場合はリフォーム業者や鍵の専門業者に相談して、玄関全体の強化プランとして導入することをおすすめします。
脱着サムターンに変更する
脱着サムターンは、室内側のツマミを外したりカバーしたりできるタイプの器具です。
就寝時などにサムターンを取り外しておけば、郵便受けの隙間やドアの小さな穴から棒状の道具を入れて内側のつまみを回す「サムターン回し」を防げます。
そもそも内側から施錠できない状態を作れるため、大きな防犯効果が期待できます。
後付け可能な製品が多く、価格も比較的手頃なので、玄関の防犯強化として優先度が高い対策のひとつです。
ディンプルキーまたはスマートキーに付け替える
玄関の錠をディンプルキーやスマートキーに交換するだけで、防犯性が大きく向上します。
ディンプルキーは鍵穴の内部構造が複雑でピッキングや複製がされにくく、物理的な侵入手口に対して強い抑止力になります。
一方、スマートキーは暗号化された通信で解錠するため、鍵の複製リスクを減らすことが可能です。
スマホ連携で施錠状況の確認や利用履歴の確認も行えるので、万が一解錠された場合でもすぐに被害に気づけます。
ただし、導入は既存ドアやシリンダーとの相性確認が重要なので、専門業者に相談して最適な機種・施工方法を選ぶことが大切です。
ワンドアツーロックを徹底する
玄関ドアの防犯を強化するうえで、もっとも基本で効果的なのが、ワンドアツーロックです。
これは1枚のドアに2つの異なる鍵を設ける方法で、侵入者が解錠に要する時間を大幅に増やせます。
事実、警察庁のデータによると、侵入に5分以上かかると多くの空き巣が犯行をあきらめるとされています。
1か所の鍵だけでは数十秒で開けられるケースもありますが、二重施錠によって「短時間で入れない」と判断させることができ、結果的に被害防止につながるのです。
玄関ドアそのものを防犯性の高い材質にする
玄関の防犯性を高める方法として、玄関ドアそのものを防犯性の高い材質に変えるのもおすすめです。
スチール製や鋼板入りの高強度ドアは、木製などのドアに比べて破壊に強く、バールなどの工具でこじ開けられにくい特徴があります。
また、ドアに採光窓を設ける場合は、通常のガラスではなく防犯合わせガラスを選ぶことで、ガラス破りへの耐性を確保可能です。
防犯性に加えて断熱性やデザイン性にも優れた商品も増えており、リノベーションの際にドアごと交換することで、断熱性・見た目・安全性のすべてを向上させられます。
なお、リノベーションを行う際は、補助金を利用することで施工費用を抑えられます。
詳しくは、こちらの記事でご紹介しています。
〈関連ページ〉【2025年】リノベーションで使える補助金一覧|申請する際の注意点やよくある質問も解説
栃木県周辺で玄関回りやドアのリノベーションを検討している方は、『とちぎリフォーム』へご相談ください。
【一戸建てにおすすめ】窓の防犯対策・防犯グッズ

ここでは、一戸建て窓に最適な防犯対策や防犯グッズをご紹介します。
- 防犯ガラスやフィルムを貼る
- 窓にシャッターや面格子を取り付ける
- 二重ロックをかける
- 防犯アラームを設置する
防犯ガラスやフィルムを貼る
窓からの侵入を防ぐには、防犯ガラスや防犯フィルムの利用がおすすめです。
防犯ガラスは、2枚のガラスの間に強靭な中間膜を挟んだ構造になっており、ハンマーやバールなどで叩かれても貫通しにくいのが特徴です。
一方、防犯フィルムは既存の窓ガラスに内側から貼るだけで手軽に強度を高められます。
より高い防犯性能を求める場合は防犯ガラスへの交換を、コストを抑えつつ対策したい場合は防犯フィルムの貼付が現実的な選択肢になります。
なお、製品を選ぶ際は、警察庁と公益財団法人 全国防犯協会連合会が認定するCPマーク付きの製品を選ぶと安心です。
〈参照〉警察庁|住まいる防犯110番「防犯性の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」
窓にシャッターや面格子を取り付ける
窓からの侵入を防ぐには、シャッターや面格子の設置が効果的です。
どちらも侵入までに破壊やこじ開けの手間が発生するため、音や時間のロスが空き巣にとってリスクとなり、犯行の抑止につながります。
シャッターは掃き出し窓のような大きな窓に設置するのがおすすめです。
シャッターを閉めるだけで侵入までの時間を大幅に遅らせられるので、高い防犯性能を発揮します。
一方、面格子はトイレや浴室など人目につきにくい小窓の防犯に最適です。
アルミやステンレスなど強度の高い素材を選び、ネジが外側から外せない構造のものを採用すると安全性が高まります。
また、エアコンの室外機などを足場にされやすい高さの窓にも取り付けておくと、侵入リスクをさらに減らせます。
どちらも後付けが可能なため、窓の位置や用途に応じてシャッターと面格子を併用すれば、より堅牢で安心な防犯環境を構築可能です。
二重ロックをかける
窓の防犯性を高めるには、二重ロックを徹底することが大切です。
なかでも、防犯合わせクレセント錠やストッパー式の補助錠の利用がおすすめです。
防犯合わせクレセント錠は通常より頑丈で、ツマミ部分を二重にロックできる構造になっています。
外部から強い力を加えられても開きにくく、ガラス破りによる解錠を防ぎやすいのが特徴です。
また、サッシのレール部分に取り付けるストッパータイプの補助錠も手軽で実用的です。
換気をしながら少しだけ開けて固定できるタイプもあり、安全性と利便性を両立できます。
防犯アラームを設置する
防犯アラームは、侵入の兆候を即座に知らせて犯行を未然に防ぐ有効な手段です。
窓の開閉やガラス破壊、ドアの振動を検知して大音量で警報を鳴らすタイプや、人感センサーで人の接近を捉えて音で威嚇するタイプなど、用途に応じて選べます。
音が鳴ることで侵入者を驚かせるだけでなく、近隣へ異変を伝えて通報や注目を促せるため、抑止効果が高い点がメリットです。
さらに、カメラや録画機能、スマホ連携ができる機種を選べば、遠隔で状況確認や警備会社への通報を自動化でき、より安心感が増します。
【一戸建てにおすすめ】外壁や外構の防犯対策・防犯グッズ

ここでは、敷地全体を安全に保つための外構・外壁まわりの防犯対策や防犯グッズをご紹介します。
- 塀やフェンスを設置する
- 忍び返しをつける
- 防犯砂利を敷く
- 死角に防犯カメラを設置する
- 人感センサー付きのライトを取りつける
塀やフェンスを設置する
外構に塀やフェンスを設置することで、外部からの侵入を防ぎやすくなります。
しっかりと囲まれた敷地は、外部からの無断侵入を物理的にも心理的にも抑止できるため、空き巣が近づきにくい環境を作るのに効果的です。
ただし、高すぎる塀や目隠しフェンスは、逆に不審者が内部で身を隠しやすいリスクを生む場合があるため注意してください。
外からもある程度見通せるよう、高さを1.2m〜1.5m前後に抑えたり、メッシュ・格子状のデザインを選んだりする工夫が大切です。
また、足場になりやすい装飾や凹凸を避けることで、侵入をより防ぎやすくなります。
忍び返しをつける
塀やフェンスの上部に忍び返しをつけるのも効果的です。
忍び返しとは、フェンスなどの先端に尖った金属や竹を一定間隔に並べて、登ろうとした際に危険を感じさせて侵入を断念させる仕組みです。
設置しておくだけでも高い威嚇効果があり、外から見える位置にあることで防犯意識の高い家と印象づけられます。
現在はステンレス製のプレートタイプなど、見た目もすっきりした製品が増えています。
防犯砂利を敷く
敷地内の通路や庭に防犯砂利を敷くことは、手軽で効果的な防犯対策です。
防犯砂利とは、踏むと「ジャリッ」と70〜75dB以上の大きな音が鳴るよう加工された砂利で、人が歩くだけで周囲に存在を知らせられるのが利点です。
砂利を敷くことで、空き巣などが侵入を試みた時点で大きな音が鳴り、心理的な抑止効果を発揮します。
とくに建物の裏側や勝手口、庭の奥など人目の届きにくい場所に敷くと効果的です。
景観を損なわずに導入できるため、住宅全体の雰囲気を保ちながら防犯性を高められる点も魅力です。
死角に防犯カメラを設置する
防犯カメラの設置は、空き巣対策の中でも最も高い抑止力を発揮する方法のひとつです。
カメラの存在そのものが監視されている意識を生み、侵入をためらわせる心理的効果があります。
万が一の際には犯人の特定や証拠映像の確保にもつながるため、導入メリットが大きいです。
とくに効果的なのは、玄関・裏口・庭・駐車場などの死角になりやすい場所への設置です。
人通りの少ない場所や建物の陰になるエリアは侵入経路として狙われやすいため、こうした箇所にカメラを配置することで防犯性を大幅に高められます。
人感センサー付きのライトを取りつける
人感センサー付きライトの設置は、空き巣の侵入を防ぐうえで非常に効果的な防犯対策です。
人の動きを感知して自動で点灯する仕組みのため、不審者が近づいた瞬間に強い光で照らし、見られていることを意識させる心理的な威嚇効果を発揮します。
設置場所は、玄関・勝手口・ガレージ・裏庭など暗くなりやすい場所がおすすめです。
とくに死角になりやすいエリアを照らすことで、犯行前の下見や侵入をためらわせる効果が高まります。
また、人感センサーライトは夜間の帰宅時にも足元を明るく照らすため、防犯だけでなく安全面の向上にもつながります。
電源工事が不要なソーラー式や電池式タイプも増えており、比較的手軽に導入できる点も魅力です。
【一戸建てにおすすめ】間取りによる防犯対策

一戸建ての防犯性を高めるには、建物の間取り設計の段階から防犯を意識することが重要です。
ここでは、防犯性強化に繋がる設計上のポイントを具体的に解説します。
- 窓の設置位置やサイズを変更する
- 中庭をつくる
- バルコニーの位置を変更する
窓の設置位置やサイズを変更する
防犯性を高めるためには、間取りの中でも窓の位置とサイズの見直しが重要です。
侵入者が狙いやすいのは、人目につかずに出入りできる窓であるため、死角となる場所や裏手に大きな窓を設けない工夫が求められます。
どうしても日当たりや換気を確保したい場合は、高い位置に設置する高窓や、人が通れないサイズの小窓を採用する方法がおすすめです。
人が侵入しにくい場所に採光を設けることで、居住性を保ちながら侵入リスクを抑えられます。
栃木県周辺で防犯対策に向けた窓のリノベーションをお考えの方は、『とちぎリフォーム』へご相談ください。
中庭をつくる
防犯性と快適性を両立させる設計として、中庭を設けるのも有効です。
外部に大きな窓を設置する代わりに、中庭に面した窓を広く取ることで採光や通風を確保しながら、外部からの侵入経路を減らせます。
中庭の形には「ロの字」「コの字」「L字」の3タイプがありますが、もっとも防犯性が高いのはロの字型の中庭です。
建物が中庭をぐるりと囲む構造のため、外部から直接中庭に入ることができず、プライバシーと安全性の両方を確保できます。
このように、中庭は開放感を保ちつつ、安全性を守るための理想的な空間設計のひとつです。
バルコニーの位置を変更する
防犯性を高めるには、バルコニーの位置を変更するのもおすすめです。
とくに、電柱・樹木・カーポートの屋根・室外機などを伝って上がれる位置にバルコニーがある場合は、外部から侵入されやすいため注意が必要です。
また、どうしてもこれらの場所に設置が必要な場合は、高めの手すりや忍び返しつきの柵を採用することで、超えられない構造にできます。
さらに、ライフスタイルによってはバルコニー自体を設けないことも選択肢のひとつです。
最近では室内干しや1階に外干しスペースを設ける家庭も増えており、間取りの工夫次第で利便性を損なわずに済みます。
なお、バルコニーの位置変更や取り外しは大がかりなリフォームになりやすく、費用が心配になるものです。
大規模なリフォームを行う際は、リフォーム減税を正しく利用してコストを下げることが大切です。
リフォーム減税については、こちらの記事でご紹介しています。
〈関連ページ〉リフォームローン減税【2025年】|制度の仕組みや対象リフォーム工事、申告方法を解説
空き巣に狙われないために自分でできる防犯対策

ここでは、自分の行動ひとつで防犯性を高められる実践的な方法を解説します。
- ご近所と良好な関係をつくる
- 家の周りや庭を整える
- 些細な外出でも施錠する
- 合鍵を外に置くのは絶対にNG
- 郵便受けや玄関に異変がないか確認
- SNSの投稿に注意
- ホームセキュリティを利用する
ご近所と良好な関係をつくる
空き巣に狙われにくい家にするうえで、地域とのつながりを持つことは効果的な防犯対策です。
普段からあいさつや会話を交わし、顔見知りの関係を築いておくことで、周囲の人が不審者の存在に気づきやすくなります。
また、地域の防犯パトロールや清掃活動などに参加することもおすすめです。
地域全体の防犯意識が高まることで、見守られている街という雰囲気が生まれ、犯罪の発生そのものを抑止できます。
家の周りや庭を整える
庭や家の周囲がきちんと整えられていると、「この家は管理が行き届いている」「防犯意識が高い」という印象を与え、空き巣に警戒心を抱かせる効果があります。
また、庭木や置きっぱなしの物は、侵入者にとって身を隠したり、塀を乗り越える際の足場になったりする危険要素にもなります。
枝を剪定し、通路や窓まわりの見通しを確保しておくことで、犯行の機会そのものを減らすことが可能です。
些細な外出でも施錠する
近所への買い物やゴミ出しなど、数分の外出でも必ず施錠することが防犯の基本です。
空き巣被害の多くは、ほんの少しの油断から発生します。
とくに昼間は人の出入りが多く、周囲の目も行き届きにくいため、短時間の無施錠が致命的な隙になることもあります。
また、玄関や勝手口だけでなく、裏口や窓の鍵も忘れず確認することも大切です。
「少しの外出だから大丈夫」という油断をなくし、いつでも確実に施錠する習慣を身につけることが、もっとも確実でシンプルな防犯対策です。
合鍵を外に置くのは絶対にNG
合鍵を外に置くのは絶対にしてはいけません。
ポストの下や植木鉢の裏など、よくある場所は空き巣にとって定番の隠し場所であり、簡単に見つけられてしまいます。
合鍵を保管する際は、必ず家の中で管理するか、信頼できるご家族や知人に直接預けることが基本です。
どうしても共有が必要な場合は、暗証番号付きのキーボックスやスマートロックの利用がおすすめです。
郵便受けや玄関に異変がないか確認
郵便受けや玄関まわりに異変がないか、日常的に確認することは防犯の基本です。
空き巣は犯行前に下見を行い、侵入しやすい家を選ぶためにマーキングを残すことがあります。
例えば、ポストや表札の近くにチョークや油性ペンで描かれた「○」「×」「W」「S」などの記号があれば要注意です。
これらは「侵入しやすい」「女性が住んでいる」「単身世帯」など、犯罪者同士の情報共有を目的としたサインである可能性があります。
ほかにも、門扉の上に小石が置かれていたり、吸い殻やペットボトルが放置されていたりするケースも、下見の痕跡である場合があります。
こうした異変を見つけたら、すぐに取り除き、跡を残さないように清掃することが大切です。
SNSの投稿に注意
家を留守にするときなどは、SNSの投稿にも注意が必要です。
SNSの投稿は、空き巣にとって留守情報を得る手段になりかねません。
旅行や外出中の写真をリアルタイムで投稿すると、家に誰もいない時間帯が第三者に伝わってしまい、犯行のきっかけを与えることになります。
防犯の観点からは、外出中の投稿は控え、帰宅後にまとめて発信するのが安全です。
また、公開範囲を限定し、見知らぬ人に閲覧されないようにするなど、SNSの使い方にも防犯意識を持つことが大切です。
ホームセキュリティを利用する
確実な防犯対策を講じたい場合は、ホームセキュリティサービスの導入が効果的です。
ホームセキュリティは、警備会社が24時間365日体制で住宅を監視し、異常時には迅速に駆けつけてくれる仕組みです。
玄関や窓には侵入センサーやガラス振動センサー、室内には人感センサーなどが設置され、侵入・火災・ガス漏れなどの異常を自動で検知します。
万が一、異常が発生した場合は警備会社に即時通報され、警備員が現場へ急行してくれるので安心です。
また、防犯ステッカーやセキュリティプレートを玄関や窓に貼ることで、犯罪抑止の効果も発揮します。
「この家は守られている」という印象を与えるだけで、侵入を試みる前に犯人が諦めるケースも多いのです。
まとめ
自分でできる防犯対策にも限界があります。
より確実に安全性を高めたい場合は、ホームセキュリティ会社や防犯対策が得意なリフォーム業者など専門家の力を借りるのが最も安心です。
防犯のプロは、住宅の立地や構造、生活スタイルを踏まえて最適な防犯プランを提案してくれます。
玄関や窓の補強、防犯カメラやセンサーの配置、夜間の照明バランスまで、専門的な視点から総合的にサポートを受けられるのが強みです。
栃木周辺で防犯対策が施された家を作りたい方は、『とちぎリフォーム』へご相談ください。