築30年・40年・50年の一戸建てリフォーム|1000万円でできること、ビフォーアフター事例など解説

これからも長く暮らすことを目的として築30年・40年・50年の一戸建てをリフォームする場合、予算1000万円ほどを想定する方が多いと思います。
1000万円のリフォームはできることのバリエーションが豊富ですが、スケルトンリフォームのようなすべての部位を大きく変更するプランは、実現できない可能性があります。
今回は、栃木市や周辺市町村で多くのご家族のリフォームをサポートしてきた『とちぎリフォーム』が、1000万円のリフォームプランを詳しく解説します。
無理のない予算で快適なマイホームづくりをするために、ぜひ最後までごらんください。
栃木市や周辺市町村で築30年以上の一戸建てのリフォームを検討中の方は、とちぎリフォームへお問い合わせください。
予算オーバーを防ぎながら、ご予算をフル活用するリフォームプランを提案いたします。
Contents
築30年・40年・50年の一戸建てで優先するべきリフォーム

築30年・40年・50年の一戸建ては劣化部位が複数あり、快適性にも問題を感じる状態となっているのが一般的です。
はじめに、特に必要性の高いリフォームの内容を、築年数別に確認しましょう。
築30年の一戸建てで優先するべきリフォームは省エネ性能向上など
築30年〜40年の一戸建てを建築した当初の住宅設備は省エネ性能が低く、水道光熱費の節約が難しい状態です。
住宅設備の交換を優先してリフォームプランを組み立て、エネルギーを有効活用しながら水道光熱費を抑える暮らしを実現してください。
【住宅設備の例】
- システムキッチン
- トイレ
- ユニットバス
- 洗面台
- 給湯器
- 換気設備
- 床暖房 など
住宅設備の周辺もリフォームをすると、気持ちのいい住環境となります。
【住宅設備周辺のリフォーム例】
- 水回り設備周辺の内装改修
- 水回り設備周辺の壁内・床下の状態が悪い場合には修繕
- 必要であれば水回り設備の位置変更を含む間取り変更
また、2000年に建築築基準法関連の法令で「耐震性能を強化するための建材の仕様」が定められたため、2000年以前に建築された一戸建ては、耐震補強の検討もおすすめします。
【2000年以前に建築された一戸建て:耐震補強の内容】
- 柱などの接合部に耐震金物を取り付け
- 耐力壁のバランス見直し
- 地盤の状態に応じて基礎を強化
こちらの記事で、耐震補強の費用を確認できます。
〈関連ページ〉築30・40・50・60年の一戸建てに必要な耐震補強費用|補助金、減税などの優遇制度も紹介
築40年の一戸建てで優先するべきリフォームは室内環境改善など

築40年〜50年の一戸建ては、住宅の断熱性能の強化が始まった時期に建築されたため、室内環境に問題を抱えているのが一般的です。
断熱性能向上を優先して、リフォームプランを組み立てましょう。
【築40〜50年の一戸建て 断熱性能の現状例】
- 断熱材を使用していない一戸建てもある
- 壁内や床下の通気が十分ではない場合は、断熱材が結露によるカビなどで劣化している
- 性能の低い断熱材を使用している
- 断熱材の施工不良によって、本来の断熱性能を発揮していない
- 窓・玄関ドアなど外壁に接する間口の建具の断熱性能が低い など
また、1981年に建築基準法の耐震基準に大きな改正があったため、1981年以前に建築された住宅は、耐震性能の見直しも必須です。
【1981年以前に建築された住宅:見直しが必要な耐震性能】
- 基礎に鉄筋が入っていない場合は、補強が必要
- 筋交いの強度が不十分な場合は、交換or補強が必要
- 柱を耐震金物で固定していない場合は、耐震金物の取り付けが必要
築50年の一戸建てで優先するべきリフォームは安全性など

築50年以上の一戸建ては、建物の状態を全体的に確認する必要があります。
特に、ご家族の安全性に関わる耐震性能向上を優先してリフォームプランを組み立ててください。
50年以上前、建物は「大地震が発生しても、簡単に倒壊・崩壊しない」という考えをもとにした法令を基準に建築されていました。
近年の大地震では、「1981年以前に建築され、耐震補強をしていない建物」の被害率が高い状況です。
はじめに築30年・40年・50年の一戸建てをリフォームする場合に特に優先するべき項目を紹介しましたが、実際のリフォームプランは多岐にわたるのが一般的です。
次に、予算1000万円の場合にどこまでリフォームできるかを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
栃木市や周辺市町村で築30年以上の一戸建てのリフォームを検討中の方は、とちぎリフォームへお問い合わせください。
予算オーバーを防ぎながら、ご予算をフル活用するリフォームプランを提案いたします。
一戸建てリフォームの予算が1000万円の場合にできること|スケルトンリフォームは難しい

予算1000万円は高額ですが、建物の構造部(柱・基礎など)以外のすべてをリフォームする「スケルトンリフォーム」の実現は、難しい予算でもあります。
次に、築30年・40年・50年の一戸建てを予算1000万円でリフォームする場合に、できること・できないことを明確に確認しましょう。
※これから紹介するのは、一般的なリフォーム費用・内容です。
リフォーム費用はリフォームプランによって大きく変動するため、詳しくはリフォームを依頼する施工業者へご相談ください。
一戸建てリフォームの予算が1000万円の場合にできること・できないこと
築30年・40年・50年の一戸建てを予算1000万円でリフォームする場合、前述した省エネ性・快適性・安全性向上を優先したうえで、建物全体をリフォームできます。
【予算1000万円でできること】
- 優先順位の高いリフォームは省エネ性・快適性・安全性向上
- 内装全体を改修
- 一部間取り変更
- 外装全体を改修
- 外構の基本的な整備
ただし、すべての工事内容を複雑・高価格のものにすることは難しいのが一般的です。
【予算1000万円でできないこと】
- 広範囲に高額な自然素材の建材を使用
- 特注の造作を含む間取り全体の変更
- 大規模な増築・減築 など
※のちほど「見積もり額が予算オーバーした場合の調整方法」で、リフォーム費用の調整方法を確認できます。
スケルトンリフォームの費用目安・工事内容

スケルトンリフォームとは、駆体(柱・梁・基礎など)のみを残した建物全体のリフォームのことです。
スケルトンリフォームの費用は「50万円/坪前後〜(30坪の場合は1500万円前後〜)」が目安で、工事内容は以下のとおりです。
- 柱・梁・筋交いの補強
- 住宅設備を新しくする
- 断熱材を新しくする
- 内装を新しくする
- 間取り変更
- 外壁・屋根材を新しくする など
リフォーム内容別の費用一覧
リフォーム内容別の費用も把握しておくと、リフォーム費用調整に役立ちます。
一覧表にまとめたので、参考にしていただけると幸いです。
リフォーム内容 | 費用の目安 |
---|---|
水回り設備交換 (キッチン・トイレ・浴室・洗面所) | 100〜300万円 |
内装改修 | 200〜500万円 |
間取り変更 | 100〜800万円 |
外装交換 | 100〜500万円 |
外構・エクステリア改修 | 50〜500万円 |
バリアフリー化 | 5〜500万円 |
次に、築30年以上など古くなった一戸建てをリフォームした事例を紹介するので、参考にしてください。
築30年以上の古い一戸建てをリフォームした事例|ビフォーアフター画像を紹介

建築してから30年・40年・50年と時間が経過すると、住宅の使い方やご家族構成が変化しますよね。
古くなった一戸建ては、リフォームによってご家族が理想のライフスタイルを実現する快適な住宅に生まれ変わります。
2世帯対応リフォーム
こちらは、ご親族が使用していた一戸建てが空き家になるのをきっかけに、2世帯住宅にリフォームした事例です。
外装全体を一新し、窓・玄関ドアを断熱性能の高い製品に交換しました。
ビフォー アフター
〈関連ページ〉思い出と共に既存を残し、自分らしく末永く暮らすためのリノベーション
縁側の面影を残しながら、続き間の和室をLDKに変更・キッチンの位置変更など、間取りを調整しています。
また、住宅全体の和室を、お手入れのしやすい洋室に変更しました。
ビフォー アフター
〈関連ページ〉思い出と共に既存を残し、自分らしく末永く暮らすためのリノベーション
蔵を住宅にリフォーム
こちらは、築127年の蔵を快適に暮らせる住宅にリフォームした事例です。
趣のあるデザインを基調とした、個性的な外観が完成しました。
ビフォー アフター
〈関連ページ〉~築127 年の蔵とステキに暮らす~
室内は、蔵の構造をいかした開放的な間取りを構築しました。
伝統構法の建築物ならではのダイナミックな梁も活用した、和・モダンが調和するデザインが魅力です。
アフター アフター
〈関連ページ〉~築127 年の蔵とステキに暮らす~
断熱性能向上、減築など
こちらは、築40年の一戸建てを減築し、快適性向上を優先してリフォームした事例です。
日本家屋の外観を、シンプルで現代的なデザインに改修しました。
ビフォー アフター
〈関連ページ〉~愛犬と、暮らす~
「愛犬との暮らし」もテーマに、床暖房設置・断熱性の高い窓に交換など、1年を通して快適に暮らせる住宅となりました。
テレビ・冷蔵庫・収納スペースを壁に埋め込み、室内環境を維持しやすい暮らしも意識して設計しています。
アフター アフター
〈関連ページ〉~愛犬と、暮らす~
とちぎリフォームには、今回紹介しきれなかった事例がまだたくさんあります。
ぜひごらんください。
築30年・40年・50年の一戸建てリフォーム7つの注意点

築30年・40年・50年の一戸建てをリフォームする際の費用・リフォーム内容などを確認してきましたが、ここで「高額な費用で古い住宅をリフォームして後悔しない?」と不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
次に、築30年・40年・50年の一戸建てをリフォームする際の注意点も紹介するので、ぜひご確認ください。
- 総予算を明確に決めて施工業者へ伝える
- 見積もり額が予算オーバーした場合の調整方法
- 補助金・減税制度を活用する
- 2〜3社の提案プラン・価格を比較して施工業者を決める
- 慎重にローン商品を選択する
- 「あと何年住みたいか」を決めてプランを組み立てる
- リフォームor建て替えの判断も重要
総予算を明確に決めて施工業者へ伝える
リフォームプランは新築よりも選択肢の幅が広く予算オーバーとなりやすいため、はじめに総予算を決め、施工業者へ明確に伝えて的確なプラン提案を依頼しましょう。
予算は、リフォームにともなう以下のような費用も含めて資金配分をすることが大切です。
- 諸費用(建築確認申請費用、増築などの場合は登記費用など)
- 仮住まい費用 など
見積もり額が予算オーバーした場合の調整方法
見積もり額が予算オーバーした場合には、以下のような方法で費用を調整可能です。
- 工事部位を絞る
- 設備の容量・グレードを見直す
- 建材のグレードを見直す
- 工期の短い工法を選ぶ
- 住みながら実施できるプランを組み立てる など
工事部位を1階に絞った事例を、こちらで確認できます。
〈関連ページ〉一階全面リフォームの費用の目安|500万・1000万でどこまでできるかを解説
また、住宅の劣化状況に応じて、数年ごとにリフォームを実施していくことも可能です。
補助金・減税制度を活用する

補助金・減税制度を活用すると、リフォームの費用負担を軽減できます。
【補助金】
国・自治体が、それぞれ補助金事業を実施しています。
※補助金は毎年度実施状況が変わるため、リフォームを実施する時点の最新情報を確認してください。
- 省エネ性能向上に対する補助金
- 住宅の長寿命化に対する補助金
- 断熱性能向上に対する補助金
- バリアフリー化に対する補助金
- 多世帯住宅対応に対する補助金 など
【減税制度】
特に省エネ性能・耐震性能などを向上する場合には、活用できる減税制度が多数あります。
- 住宅ローン減税
- 贈与税の非課税措置
- 登録免許税の軽減 など
こちらの記事で、補助金・減税制度の詳しい名称や内容を確認できます。
〈関連ページ〉鹿沼市の住宅リフォームに活用できる補助金・助成金・減税制度|市・県・国への申請方法など簡単解説
2〜3社の提案プラン・価格を比較して施工業者を決める
築30年以上の古い住宅は、「現状確認・設計・施工」の専門知識と高い技術を持つ施工業者に依頼しましょう。
2〜3社と打ち合わせをしたうえで見積もり書作成を依頼し、提案プラン・価格を比較して施工業者を決めて下さい。
慎重にローン商品を選択する

ローンを利用してリフォームを実施する場合の主な選択肢は「住宅ローン」「リフォームローン」で、それぞれ特徴があります。
ご家族の状況に応じて、利用しやすく返済負担が少ないローン商品を選択してください。
【住宅ローンの特徴】
- 住宅ローンに上乗せして借り入れできる住宅ローン商品もある
- 返済期間が長い
- 低金利
- 借入可能額が高額
- 借入条件が厳しい
- 手続きに時間がかかる
- 事務手数料などの費用が高額な住宅ローン商品もある
【リフォームローンの特徴】
有担保型のリフォームローンの特徴は、住宅ローンに似ています。
無担保型のリフォームローンの特徴を紹介します。
- 利用しやすい借り入れ条件
- 手続き時間が短い
- 返済期間が短い
- 高金利
- 借入可能額は1000万円以内が一般的
住宅ローン・リフォームローンで1000万円を借り入れする場合の、返済シミュレーションも紹介します。
比較 | 住宅ローン | リフォームローン (無担保型) |
---|---|---|
借り入れ額 | 1000万円 | 1000万円 |
借り入れ条件例 | ・返済期間:15年 ・金利:〜5年0.8%、6年〜1.8%(固定) | ・返済期間:15年 ・金利:2.14%(変動) |
毎月の返済額 | ・〜5年:58,974円 ・6年〜:61,952円 | 64,997円※ |
返済総額 | 10,972,736円 | 11,699,469円※ |
※無担保型のリフォームローンは「変動金利」が一般的ですが、今回は金利変動を考慮せず、全期間2.14%で計算しました。
〈参考〉
・住宅ローン:住宅金融支援機構ホームページ『【フラット35】 リノベ』
・リフォームローン:大手都市銀行のリフォームローン商品を参考に紹介
リフォーム後の居住期間を考慮してプランを組み立てる
リフォームプランは、お子さまなど次の代に引き継ぐ場合は、建物の長寿命化を考慮して組み立てる必要があります。
一方で、10年〜20年以内に手放すor建て替えを想定する場合には「長く過ごす空間のみリフォームする」など、居住期間のライフスタイルに応じたリフォームプランを組み立ててください。
リフォームor建て替えの判断も重要
「築年数が古い」「予算が高額」といった事情から、リフォームor建て替えを迷っている方もいらっしゃると思います。
大規模にリフォームをする場合でも新築同様の住宅性能を再現するのは難しいため、リフォーム費用が建て替え費用を上回る場合には、建て替えを検討することをおすすめします。
栃木市や周辺市町村で築30年以上の一戸建てリフォームを検討中の方は、とちぎリフォームへお問い合わせください。
予算オーバーを防ぎながら、ご予算をフル活用するリフォームプランを提案いたします。
築30年・40年・50年の一戸建てリフォームQ&A

最後に、築30年・40年・50年の一戸建てのリフォームを検討中の方から、とちぎリフォームがよくいただく質問・回答を紹介します。
Q.築30年以上の中古一戸建ては安いが購入する価値はある?
A.築30年以上の中古一戸建ては、以下を確認したうえで購入判断をしてください。
- 建物の劣化状況
- 住宅性能
- 地盤の状態 など
的確な判断をするために、早い段階で施工業者を決めて購入判断のサポートを依頼することも可能です。
Q.築30年以上の中古住宅を購入するなら一戸建てorマンションどちらがいい?

A.一戸建てorマンションの選択は、ご家族の状況に応じて判断する必要があります。
- ご家族のライフスタイルは一戸建てorマンションどちらに適応するか
- 将来売却の可能性がある場合には、マンションの方が売却しやすい場合がある
- 将来の用途を想定できない場合は、一戸建ての方が選択肢が多い(一戸建てを解体して土地だけ活用する方法もある) など
Q.リフォーム・リノベーションの違いを知りたい
A.リフォーム・リノベーションという言葉の違いに法令上の定義がないため、違いを明確に意識せずに使用されています。
「リフォームは機能回復が中心」「リノベーションは機能向上を含む」といった違いが提示されることもありますが、厳密な違いを意識しなくても問題ありません。
Q.フルリフォーム・スケルトンリフォームの違いを知りたい
A.「フルリフォームは建物全体に及ぶリフォーム」「スケルトンリフォームは駆体のみを残して実施する大規模なリフォーム」です。
スケルトンリフォームの方が規模が大きいと考えておきましょう。
まとめ
築30年・40年・50年の一戸建てを予算1000万円でリフォームする場合のリフォームプラン・注意点などを紹介してきました。
予算1000万円の場合は大規模なリフォームが可能ですが、できること・できないことがあることも事実です。
今回紹介した情報を、ご家族の快適な暮らしを実現するリフォームの参考にしていただけると幸いです。