バリアフリーな浴槽にするためのまたぎの高さ|安心して入浴できるリフォーム方法と費用

浴槽のまたぎ動作に不安を感じていて、「将来のためにも今のうちに対策したい」と考えている方もいらっしゃると思います。
浴室内の転倒事故は少なくなく、特に浴槽の出入り時は注意が必要です。
この記事では、リフォーム・リノベーション専門店『とちぎリフォーム』が、バリアフリーな浴槽づくりのポイントとして「またぎの高さ」に注目し、その改善方法や費用について解説します。
歳をとるにつれまたぎの動作が気になる方や、ご家族の中に高齢者がいらっしゃる方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
バリアフリーな浴槽には「またぎやすさ」が欠かせない理由

浴槽のまたぎ動作は、転倒やつまずきによる事故が起こりやすいポイントの一つです。
濡れて滑りやすい浴室では、足を大きく上げる出入り動作が不安定になりやすくバランスを崩しやすいため注意が必要です。
在来工法の浴室では、浴槽の縁が50cm前後と高く設計されていることが多く、出入り時の負担が大きくなりがちです。
こうした負担やリスクを軽減するには、またぎの高さを低く抑えるリフォームが有効です。
次の章では、バリアフリーな浴槽にするためのリフォームポイントとして、理想的なまたぎの高さや具体的な工夫を詳しくご紹介します。
栃木県でバリアフリーな浴槽リフォームをお考えなら「とちぎリフォーム」へご相談ください。
バリアフリーな浴槽にするためのリフォームポイント

安全で使いやすい浴槽にリフォームするためには、「またぎやすさ」を中心に、床材や設備、補助機器などさまざまな工夫が必要です。
具体的なリフォームのポイントをご紹介します。
浴槽のまたぎの高さを低くする
バリアフリーな浴槽の理想的なまたぎの高さは30〜40cm程度とされています。
この高さであれば、無理なく足を上げられるため、入浴時の負担や転倒リスクを軽減できます。
一般的な浴室の浴槽縁は50cm前後となっている場合が多く、足を高く上げなければならず、つまずきやすいのが現状です。
浴槽のまたぎを低くするリフォームには、以下の方法があります。
- 縁が低めの浴槽へ交換する
- 洗い場の床を少し上げて段差を縮める
- バリアフリー仕様のユニットバスを導入する
滑りにくい床材や温度差対策も重要
浴槽のまたぎやすさに加えて、滑りにくさや温度差への対策も重要です。
床材には、濡れても滑りにくい加工が施されたタイプを選びましょう。
各メーカーが提供するノンスリップ仕様の床材は、バリアフリーリフォームでもよく使われています。
また、冬場の浴室は室温とお湯の温度差によってヒートショックのリスクが高まるため、浴室暖房乾燥機の導入もおすすめです。
入浴前に室内を温めておくことで、温度差対策できる環境を整えられます。
浴槽の形状と設置方法の工夫
浴槽の「またぎやすさ」は、高さだけでなく形状や設置方法によっても大きく変わります。
たとえば、和洋折衷浴槽や低床タイプの浴槽は、出入りのしやすさを重視した設計で、バリアフリーリフォームでも人気があります。
また、浴槽の一部を床に埋め込む「半埋め込み式」を採用すれば、縁の高さを抑えることができ、出入り時の負担を軽減することが可能です。
手すり・踏み台の設置
浴槽の出入りをより安全にするには、手すりや踏み台の設置がおすすめです。
手すりは、浴槽の縁や壁、出入口付近など、必要な位置に設置することで、姿勢の安定をサポートします。
縦型・横型・L字型など形状もさまざまで、使用シーンに合わせた選択をしましょう。
また、浴槽の高さがどうしても下げられない場合には、踏み台(バスステップ)を設置してまたぎ動作を補助する方法もあります。
昇降リフト・バスチェアの活用
安全性や介助のしやすさを求める場合は、昇降リフトやバスチェアなどの入浴補助機器の導入も一つの方法です。
昇降リフトは、座ったままボタン操作で浴槽の中まで移動できるため、足を上げる動作そのものを省略できる点が大きなメリットです。
バスチェアを活用すれば、立ち上がりや姿勢保持が不安な方でも、安定して入浴できます。
こうした機器は、介護保険制度を利用して導入費用の一部補助が受けられる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
栃木県でバリアフリーの浴槽リフォームをお考えなら「とちぎリフォーム」へご相談ください。
バリアフリーな浴槽のリフォーム費用と補助制度

バリアフリーな浴槽へのリフォームを検討する際には、費用の目安や利用できる補助制度を事前に把握しておくことが大切です。
代表的な工事内容とその費用相場、活用できる介護保険や自治体の補助金についてご紹介します。
バリアフリーな浴槽のリフォーム工事と費用目安
バリアフリーリフォームにおける工事内容と費用相場は以下のとおりです。
工事内容 | 費用の目安 |
---|---|
手すりの設置 | 2万〜5万円 |
洗い場の床高さ調整(段差解消) | 5万〜10万円 |
滑りにくい床材への張り替え | 10万~20万円 |
浴室暖房乾燥機の設置 | 15万〜40万円 |
浴槽の交換 | 30万~80万円 |
バリアフリー仕様のユニットバス交換 | 65万〜150万円 |
上記はあくまで一般的な相場であり、選ぶ製品や浴室の広さ、既存設備の状態によって費用は変動します。
介護保険や自治体の補助金を活用する方法
バリアフリーを目的とした浴槽リフォームでは、介護保険や自治体の補助金を活用できる場合があります。
【介護保険制度】
- 要支援または要介護認定を受けている方が対象
- 対象となる工事費の7~9割が補助される
- 支給限度基準額は20万円(自己負担は1~3割)
- 浴槽のまたぎの高さを低くする改修や、手すりの設置、床の段差解消などが該当
- 申請前にケアマネジャー等への相談が必要で、工事前に手続きを進める必要がある
また、栃木県や市町村ごとに独自の高齢者住宅改修助成やバリアフリー改修支援制度を設けている自治体もあります。
補助の対象工事や上限額、申請タイミングなどは自治体によって異なるため、事前に自治体の窓口や公式サイトでの確認が必要です。
栃木県でバリアフリーリフォームの補助金の活用を検討している方は、こちらの記事を参考にしてください。
〈関連ページ〉栃木県の住宅リフォーム補助金一覧|対象工事や宇都宮市など主要市の内容も紹介
施工事例紹介

ここでは、浴槽リフォームの事例をご紹介します。
段差と寒さを解消し、安心して使えるバスルームへリフォーム
まだ見た目はきれいな浴室でしたが、経年劣化が進んでいたため、見た目と使い勝手の両方を改善するリフォームを行いました。

〈関連ページ〉築18年。きれいには見えますが、 ところどころに経年の汚れが目立ちます。 新しいユニットバスは、保温力抜群。さらに暖かく快適に。
以前の浴室は床にやや段差があり、浴槽のまたぎも高く、冬場の寒さも気になる状態でした。
今回の工事では、段差の少ないフラットな浴室へと一新しました。

またぎ動作の負担が軽減され、つまずきの心配も大きく減りました。
ヒートショック対策として換気暖房乾燥機も新たに設置し、冬でも安心して入浴できる空間です。
清潔感と快適さを両立した浴室リフォーム
在来工法のタイル貼り浴室から、システムバスへの入れ替えを行った事例です。
施工前の浴室は、床や壁がタイル張りで、冬場の寒さや床の硬さ、浴槽のまたぎの高さに不安を感じやすい空間でした。

〈関連ページ〉古くなった水回りを綺麗に、快適に。補助金も活用しお得にリフォーム
リフォームでは、断熱性と清掃性に優れたユニットバスを導入し、見た目の美しさと機能性を両立しました。

またぎやすい設計の浴槽とフラットな床により、日々の入浴が快適になっています。
とちぎリフォームには、今回紹介しきれなかった事例がまだたくさんあります。ぜひごらんください。
バリアフリーな浴槽リフォームに関するよくある質問

最後に、バリアフリーの浴槽リフォームを検討中の方から、とちぎリフォームでよくいただくご質問と、その回答を紹介します。
バリアフリーの浴槽リフォームを考えるタイミングは?
入浴時に「またぐのがつらい」「滑りやすくて不安」と感じたときは、バリアフリーリフォームを検討する一つのサインです。
ご家族の介助が必要になったときにも役立つため、段差や浴槽の高さが気になり始めたら、早めに相談することをおすすめします。
築30年という節目で、将来を見据えて住まいを見直したいとお考えの方は、こちらの記事も参考にしてください。
〈関連ページ〉築30年の戸建てはリフォームで何年住める?費用相場や検討したい改修ポイントを解説
リフォームにはどれくらいの日数がかかりますか?
工事内容にもよりますが、浴槽の入れ替えや床の段差調整といった基本的なバリアフリーリフォームであれば、1日〜3日程度が一般的です。
ユニットバス全体の交換を含む場合や、配管・窓の調整などを伴う場合は、4〜5日以上かかることもあります。
工期は浴室の状態やリフォームの規模によって異なるため、事前の現地調査と見積もりで確認しておくことが大切です。
高齢者が使いやすいキッチンのリフォームを同時に検討中の方は、こちらの記事を参考にしてください。
〈関連ページ〉高齢者が使いやすいキッチンのレイアウト|安全で快適なリフォームの工夫を紹介
リフォーム中は入浴できますか?
一般的に、工事期間中は浴室を使用できません。
近隣の入浴施設を利用するか、ご家族や親戚の家を一時的に頼るなど、事前に入浴の代替手段を確保しておくことをおすすめします。
手すりの設置や簡易的な床材の張り替えなど、浴室全体を使えなくなるわけではない軽微な工事であれば、短時間で済む場合もありますが、作業後すぐの入浴は難しいことがほとんどです。
事前に施工業者と相談し、「いつから使えるのか」を確認しておきましょう。
まとめ
浴槽の出入り時に感じる不安は、「またぎやすさ」を見直すことで大きく改善できます。
浴槽の高さや床の段差、手すりの有無などを調整することで、安全で使いやすい浴室空間が実現します。
介護保険や自治体の補助制度を活用すれば、費用負担を抑えたリフォームも可能です。
まずは、実績のある専門業者に相談してみましょう。
栃木県でバリアフリーな浴槽リフォームをお考えなら「とちぎリフォーム」へご相談ください。