地震に備えて今やるべきこと|家庭でできる防災対策と古い家の耐震リフォーム

地震への備えというと、非常食や非常持ち出し袋などの準備を思い浮かべる方が多いと思います。
もちろん備蓄は欠かせない対策です。
ただし、それだけでは十分とはいえません。
家具の転倒防止や避難方法の確認に加え、住まいそのものの耐震性を見直すことも、大切な備えのひとつです。
家が大きく損傷すると、どれだけ備蓄や防災グッズを準備していても安全に避難できない可能性があります。
とくに1981年(昭和56年)5月以前に建てられた住宅は、現在の耐震基準より前の基準で建てられているため、一度耐震性を確認しておくことをおすすめします。
今回は多くのご家族が安全で快適な暮らしを手に入れるためのリノベーションをサポートしてきた栃木市の『とちぎリフォーム』が、今日からできる地震対策と、古い家で確認したい耐震リフォームのポイントについて、わかりやすく解説します。
栃木市周辺で築古住宅の耐震・リノベーションをお考えなら、とちぎリフォームへご相談ください。
とちぎリフォームでは、耐震診断から耐震リフォームまで一貫してサポートしています。
地震に備えて今やるべきことは「命を守る備え」と「家の備え」の2つ

地震に備えて今やるべきことは、大きく分けて「命を守る備え」と「家の備え」の2つです。
地震が起きたときに身を守るためには、非常食や非常持ち出し袋の準備の他に、家具の固定や避難経路の確認など、家の中を安全な状態にしておくことも重要です。
内閣府「広報ぼうさい」でも紹介された、東京消防庁による調査では、近年の大きな地震では、けがをした人の約30%〜50%が家具類の転倒・落下・移動によるものでした。
住まいそのものの耐震性が不足していれば、家具を固定したり備蓄を整えたりしていても、建物の倒壊や大きな損傷につながる可能性があります。
そのため、地震への備えは、まず家具の固定や備蓄など「今日からできる対策」を進めること、あわせて自宅の耐震性を確認することの2つの視点で考えましょう。
まずは、すぐに取り組みやすい地震への備えから紹介します。
〈出典〉内閣府ホームページ:特集3「地震に備える‐内閣府防災情報のページ」
今日からできる地震への備え6選

地震への備えは、今日から取り組める身近な対策から始めるのがおすすめです。
ここでは、家庭で始めたい代表的な6つの備えを紹介します。
家具を固定する
地震で家具が転倒すると、避難経路がふさがれたり、下敷きになってけがをしたりする恐れがあります。
とくに寝室は、就寝中に地震が起きると逃げ場がないため、優先して対策をしておきたい場所です。
枕元に懐中電灯とスリッパを備えておくと、揺れの直後も割れたガラスなどでけがをせずに動けます。
固定は、家具の種類に応じて器具を使い分けましょう。
【例】
- タンス・本棚:L字金具(Lの字が下向きになるよう取り付けると効果が高い)や突っ張り棒で固定
- テレビ・冷蔵庫・電子レンジ:転倒防止ベルトや粘着マットで固定
- キャスター付き家具:移動防止ベルトやキャスター下皿で固定
非常持ち出し袋を準備する
大きな地震では電気・水道・通信が同時に止まることもあるため、数日分をまかなえる中身にしておくと安心です。
家族構成に合わせて用意し、玄関近くや寝室、車の中など、すぐ持ち出せる場所に分けて置いておくと安心です。
年に一度は中身を点検し、食料や電池の期限を入れ替えておくと、いざというときに慌てません。
【例】
- 飲料水・食料品
- 貴重品(現金・健康保険証・預金通帳)
- 救急用品・常備薬
- マスク
- 軍手
- 懐中電灯
- 携帯ラジオ
- 予備電池
- モバイルバッテリー
- 携帯トイレ など
水・食料を3日分以上備蓄する
災害時は物流が止まり、必要な物資がすぐに手に入らない場合があります。
飲料水は1人1日3Lを目安に、食料とあわせて最低3日分、できれば1週間分を備蓄しておきましょう。
普段から少し多めに購入し、使った分を買い足す「ローリングストック」を取り入れると、無理なく備えられます。
家族との連絡方法・避難場所を決める
地震の直後は電話がつながりにくくなり、家族と連絡が取れないことがあります。
災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板の使い方を確認し、家族との集合場所や避難場所を事前に話し合っておきましょう。
学校や職場など、離れた場所にいる場合を想定した集合場所も決めておくと、連絡が取れない場合でも、落ち着いて対応しやすくなります。
ハザードマップを確認する
お住まいの地域にどのような災害リスクがあるかを知ることも大切な備えです。
自治体が公開しているハザードマップを確認し、避難場所や避難経路、浸水や土砂災害などの危険箇所を把握しておきましょう。
事前に避難ルートを歩いて確認しておくと、いざというときも安心です。
ブレーカー・ガスの止め方を確認する
地震火災で多いのが、停電の復旧時に発生する「通電火災(つうでんかさい)」です。
避難で家を離れるときは、ブレーカーを落としてから出る習慣をつけておきましょう。
また、ガスの元栓や復帰方法を確認しておくことも大切です。
住宅によっては、震度5強相当以上の揺れを感知すると自動で電気を遮断する「感震ブレーカー」の設置も有効です。
家そのものの耐震性も確認しましょう

どれだけ家具を固定し、備蓄をそろえても、家そのものが倒れてしまえば命は守れません。
とくに古い家にお住まいの方は、住まいの耐震性を一度確かめておくことをおすすめします。
1981年(昭和56年)5月以前に建てられた住宅は耐震診断がおすすめ
住宅の耐震性を左右する大きな分かれ目が、1981年(昭和56年)の建築基準法改正です。
この改正で耐震基準が強化され、1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物には「新耐震基準」が適用され、それ以前に建築確認を受けた建物は「旧耐震基準」に該当します。
旧耐震基準で建てられた住宅は、現在の耐震基準を満たしていない可能性があります。
築年数が古い住宅ほど、大地震への強さが不足しているおそれもあるため、1981年(昭和56年)5月以前に建築確認を受けた住宅は、一度耐震診断を受けて現在の耐震性能を確かめておくと安心です。
自宅がどちらに当てはまるかは、建築時期の書類で確認できます。
判断が難しい場合や、旧耐震にあたる場合は、まず耐震診断を受けてみましょう。
耐震診断では「上部構造評点」という数値が算出されます。
一般診断法では、この評点をもとに、以下の段階で耐震性を評価します。
- 1.0未満:倒壊する可能性がある
- 1.0以上1.5未満:一応倒壊しない
- 1.5以上:倒壊しない
ひとつの目安として、評点1.0以上が「大地震で一応倒壊しない」とされる水準で、1.0を下回る場合は補強を検討しましょう。
耐震基準を満たしていない建物の必要な対策については、こちらの記事も参考にしてください。
〈関連ページ〉耐震基準を満たしていない建物は地震への対策が不十分|必要な対策と補助金制度を解説
1981年以前築の住宅は耐震等級1相当を目指したい
耐震診断の結果、耐震性が不足していると判定された場合は、耐震補強によって耐震等級1相当を目指すことがひとつの目標になります。
耐震等級とは、建物がどれだけ地震に耐えられるかを示す指標です。
| 耐震等級 | 想定する強さ | 位置づけ |
|---|---|---|
| 耐震等級1 | 建築基準法の最低基準 (震度6強〜7程度で倒壊・崩壊しない) | 命を守るための最低基準 |
| 耐震等級2 | 等級1の1.25倍 | 学校・避難所などに求められる水準 |
| 耐震等級3 | 等級1の1.5倍 | 消防署・警察署など防災拠点レベル |
耐震等級はもともと新築時の性能表示制度(品確法)の指標で、既存住宅の耐震改修では先ほどの「上部構造評点」で評価します。
評点1.0・1.25・1.5が、それぞれ耐震等級1・2・3の水準に相当するとされています。
旧耐震の住宅では、まず耐震等級1相当(上部構造評点1.0以上)まで補強することを第一目標にしましょう。
築40年の中古住宅のリノベーションについては、こちらの記事も参考にしてください。
〈関連ページ〉築40年の中古住宅は「寿命を延ばせるか」の見極めが後悔の分かれ目|必須のリノベーション工事と費用を解説
耐震等級1に近づけるための耐震リフォーム内容と費用目安
1981年以前の住宅は「震度5強程度で倒壊しない」ことを想定した基準で建てられているため、震度6〜7を想定した補強が必要です。
主な工事の内容・目的・費用の目安は次のとおりです。
| 工事内容 | 目的 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 耐力壁(筋かい入りの壁)を増やす | 横揺れに耐える力を高める | 100〜200万円 |
| 既存・増設の壁にホールダウン金物を設置 | 柱・梁・土台の抜けを防ぐ | 30〜50万円 |
| 床に合板・補強材を入れる (+土台の劣化防止) | 床の変形を抑え、力を壁に伝える | 70〜120万円 |
| 無筋基礎の補強 | 建物を支える基礎を強くする | 80〜150万円 |
| 瓦を軽量瓦に交換 | 建物上部を軽くし、揺れを抑える | 120〜220万円 |
※延床30坪・総2階建てを想定。費用は一般的な相場で、建物の状態や施工面積により変動します。
補強の内容は建物ごとに変わりますが、旧耐震の住宅では壁・接合部・基礎・屋根の複数箇所で補強が必要になりやすい傾向があります。
さらに、雨漏りによる腐朽やシロアリの食害があると、その補修(腐朽部の交換で30〜100万円、シロアリ駆除で10〜20万円ほど)を耐震補強とあわせて行う必要があり、放置したまま補強しても本来の効果が出ません。
こうした劣化は耐震診断の評点を下げる要因にもなるため、診断で弱点を把握してから計画を立てることが、無駄のない耐震化につながります。
耐震補強に関する費用の詳細は、以下の記事でも詳しく解説しています。
〈関連ページ〉耐震補強に意味がない5つの具体例|木造の必須工事・費用を1981・2000年以前の築年別に解説
栃木県では耐震診断・耐震改修の補助制度を利用できる場合がある
耐震化の費用は、自治体の補助制度で負担を軽くできる場合があります。
栃木県内では、耐震診断・耐震改修・建て替えに対する補助を設けている市町が多くあります。
【栃木市の例】
- 耐震診断:無料で耐震診断士を派遣
- 耐震改修:耐震改修費の4/5を補助。上限115万円(市内業者施工・県産材使用の加算で最大135万円)
なお、補助制度は年度ごとに内容が見直されることがあり、交付決定前に契約や工事へ着手すると補助対象外になる場合もあるため、利用を検討する際は、お住まいの市町の最新情報を確認しましょう。
ご自宅の耐震性が気になる方は、とちぎリフォームにお気軽にご相談ください。
とちぎリフォームでは、耐震診断から耐震リフォームまで一貫して対応しています。
地震対策についてよくある質問

最後に、地震への備えについて、とちぎリフォームがよくいただく質問にお答えします。
Q. 1981年以降に建てられた家なら、耐震リフォームは不要ですか?
A. 必ずしもそうとは限りません。
新耐震基準の住宅でも、増改築や経年劣化、シロアリ被害などによって耐震性が低下している場合があります。
また、木造住宅は2000年にも基準が見直されているため、1981〜2000年の間に建てられた住宅は注意が必要なケースもあります。
築年数だけで判断せず、少しでも不安があれば耐震診断を受けてみると安心です。
Q.耐震補強工事は住みながらできますか?
A. 施工の範囲や内容によって変わります。
補強する箇所が限られていて、水道・ガス・電気が支障なく使える場合は、住みながらの工事が可能です。
一方で、壁や床を広く解体する大規模な補強では、仮住まいが必要になるケースもあります。
詳しくは耐震補強を依頼するリフォーム会社へご相談いただけると幸いです。
Q. 耐震補強を依頼するリフォーム会社は、どう選べばいいですか?
A. 耐震補強やフルリノベーションの実績が豊富な会社に依頼することをおすすめします。
耐震補強には、耐震診断・設計・施工の一つひとつに専門的な判断が求められます。
気になる会社のホームページで施工事例を確認し、古い住宅を改修した実績があるかを見ておきましょう。
栃木市周辺で耐震補強を依頼できる会社をお探しなら、診断からリフォームまで一貫して対応するとちぎリフォームにお気軽にご相談ください。
まとめ
地震に備えて今やるべきことを、「命を守る備え」と「家の備え」の2つに分けて解説してきました。
非常食や防災グッズの準備はもちろん大切ですが、家具の固定や住まいそのものの耐震性の確認まで含めて、はじめて備えが整います。
特に1981年(昭和56年)5月以前に建てられた住宅は、耐震診断を受け、必要に応じて耐震等級1相当を目指す耐震改修を検討しましょう。
栃木県内では耐震診断・耐震改修の補助制度を利用できる市町も多いため、お住まいの地域で使える制度をあわせて確認してみてください。